東京酒場漂流記 (ちくま文庫)
07/27/2020 04:14:05, 本, なぎら 健壱
によって なぎら 健壱
3.9 5つ星のうち 14 人の読者
ファイルサイズ : 19.44 MB
内容(「BOOK」データベースより)異色のフォーク・シンガー、なぎら健壱が、達意の文章で綴るおかしくもかなしい酒場さすらい記。人生マイナス酒イコールゼロと喝破する著者は、無類の呑ん兵衛酒場好き、巡り歩いた飲み屋は優に百軒を越える。が、ここに書かれているのは酒場案内ではない。暮れゆく街に佇む飲み屋。そこに集まるさまざまな人達との無言の会話、酒、肴…オロカナ自己弁護と抱腹絶倒のエピソードの数々。いざ、なぎらワールドへ。
ファイル名 : 東京酒場漂流記-ちくま文庫.pdf
以下は、東京酒場漂流記 (ちくま文庫)に関する最も有用なレビューの一部です。 この本を購入する/読むことを決定する前にこれを検討することができます。
この本が書かれていた頃。著者のなぎらさんと本書に登場する栗山さんと何度かお酒を飲んだことがあります。まさに飲んべぇ。でもって飲み過ぎで自転車で事故をして鎖骨を折ったりしていましたねぇ。栗山さんもいつもラフなジャンバーとジーンズで本書に書かれているとおりのじつに風流人。この本を読むと、いつもあんなに飲んでばかりなのによくも細かいところを憶えているなぁと関心することしきり。本書を購入する下町のガイドブックみたいな感覚でテキトーに注文したのですが、読み進むうちに、そのおもしろさに引き込まれていました。お店の紹介よりもその周辺で出会った人や下町文化についてのほうが多く、その観察眼はなかなかのものがあります。それになによりすごいが、なぎらさんが思っていた以上に筆が立つ人だったということ。もともと詩の才能がすごい人だとは思っていたけれど、言葉の選び方、使い方、リズムをつけるときに話し言葉を織り込むテクニック。ウマイ!本書からは、酒を飲む楽しさがひしひしと伝わってきます。飲んべぇでないとわからないよろこびを普通の人にもわかりやすく伝えてくれるというか。そして時として酔うために飲んでいた自分を反省することしきり。読後に飲みに行きたくなる一冊と言いたいところですが、一日で読み切れるわけでもなく、読んでは飲んで楽しい日々を送れました。
0コメント