オーバーキル城 (現代教養文庫)

これまでのソロシナリオ集と同じく2本立てのソロシナリオ集。「ガルの地下水道」「オーバーキル城」収録。「ガルの地下水道」は既刊「恐怖の街」の舞台、フォロン島ガル市の地下水道(下水道)の冒険であり、表題作「オーバーキル城」は既刊「カザンの闘技場」の舞台であるカザン帝国、その兵士として女帝レロトラーの侵攻に従軍するというもの。無論、一筋縄で行かずポンポン死ぬT&T節は健在。歯応えのアレさ加減は相変わらずである。なお、大きな特徴として、ここまで発刊されてきたソロシナリオ集との連携が挙げられる。「カザンの闘技場」「恐怖の街」「デストラップ」そして、「デストラップ」を経由しての「鏡の国のダンジョン」本書含め都合5冊もの間にまたがった展開は、これまでにはないものと言える。後期に発刊されただけあって、既刊に読者を引き込ませるテではあるが、持ちキャラをつ買い続けたい向きには嬉しいギミックではある。決して安くなく、また、状態に油断のならない中古書籍では揃えるのも大変かと思われるが、私は2冊買いました。書き込みなど無く、通読出来る品を押さえいおきたい出来の一冊なので。